心理学では香りで過去の記憶が鮮明に蘇る現象を「プルースト効果」と呼ぶらしい
母が亡くなって母の部屋の片付けはまず衣類の処分これが思ったより大変 あの年代の人であるもう衣装持ちで捨てても捨てても次々と出てくる おまけにあの頃の流行りか?襟元にキツネかなにかフサフサの毛皮のついた洋服 なんの毛皮か分からぬけれど現在なら国際的に取引き禁止であろう そんなことよりきっと当時は高かったんだろうな?
そうこうしていたら母の部屋から香水の瓶、使っている様だけれどまだまだ中身がある ブランド名は分からぬ捨ててしまおうか? そう思ったけれどこれだって絶対高価なものだったはず捨てるに忍びない そうだお店のトイレの芳香剤にでもしようと持ってきた
そこで昨日トイレに残り少ないトイレットペーパーのロールに染み込ませ置いておく そこまで自分でやって置きながらすっかりそれを忘れてトイレを使ったら あっ、母の匂いが蘇った 晩年は香水をつけることもなかったけれどまだまだまだ元気な頃 お出かけや冠婚葬祭時に身につけていたのであろう
なによりその母の香水の匂いが鼻腔に届いた瞬間 突然血圧が急激にあがるというか?なぜか身構える私がいた なんなのであろうこれは一瞬なにが起きたのであろうかと思う
よくよく考えてみれば私は母の前ではどこか強がっていた 家の中では良き長男であるべき外に出る時は良き経営者であるべき 兎に角いつでも強く家長として立派な息子であるべき
それを演じる?演じていた訳ではないかなんというのであろか? 心掛ける?これも違うな、もうこれはなんと言って説明してよいやら 縁日で買ってもらったヒーローのお面を被ってヒーローになりきっていたというのか 母といくつになろうと男の子の説明出来ぬ関係である
おかしなものである幼き頃は病弱でいつも泣き虫の私がである |
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